冷淡な看護師が看守を務めるあの処置室のベッドに比べれば

ホテルの部屋は快適でないことはない

のだがやっぱりお腹は痛い


断続的にやって来るゲーリーの痛みに加え、

下腹部に差し込むような痛みと

その他にあちこちに疼痛が起こった


何かがおかしい・・・


重症便秘女はいまや

もう少し重い病気なのではないかと思い始めていた


しか〜し、

明日はなんと、待望の鮨屋に行く日

お友達が前から予約をとってくれているのだ

そして明後日も。


そう、明日あさっては

danekoがニュージーランドに居る時から楽しみにしていた

超人気鮨屋2連チャンの日なのであった


老親の介護がまだまだ続くであろうと考え

せめてもの気晴らしに取っていた大切な予約


明日の朝、福岡に帰って調子良かったら行こう

などと、この時は本気で考えていたのだ


同居人はdanekoの心など知らず

駅のコープであれこれ買い込んでゴキゲンである


danekoが頼んだカットフルーツもあった

グレープフルーツとオレンジがむしょうに食べたかったのだ

甘酸っぱい水分が身にしみる


そのあとすぐお腹が痛くなるけど

何も食べないと悪そうだし

まだ固形物は入りそうになかった


喉は適当に乾くので、水分補給にと

スプライトのようなものを飲みたいと言ったら

同居人は

リンゴのサイダーを買ってきた


自然の炭酸だって 迷惑な

甘くて全然サイダーっぽくないゾ


うげ、甘い。それにリンゴ好きじゃない


というと彼はがっくりし

「そうかあ、カラダに良さそうと思ったんだけど」


と購入動機を口にしたが

もともと「スプライト」と固有名詞を出してるのだ

それがなぜ、りんごサイダーに化けるのかわからない


同居人とは、こういう得手勝手アレンジの入る人である

danekoはしかし、カットフルーツが美味しかったので満足


・・・なぜこんな状況で

翌日

おまかせコースしかない鮨屋に行けるなどと考えたのか


後で思い返しても、

danekoは自分が不思議でならなかった

(・・ただのAHOである)