博多駅からタクシーに乗り

家に戻った時

danekoは涙がでるほど嬉しかった


慣れた家の空気は

それだけで人を安心させる


これでもう治ったような気になったゾ♪


しかしこの後しばらくこの家で

お腹イタとトイレ通いに苦しめられようとは

まだ思えない、楽観的なdanekoであった


実は、4日前のあの丸亀製麺以来

danekoはほとんと食べていなかった


3日間

カットフルーツと水だけ

それでも全く食欲はなく

なにか食べたいとすら思わない


それほど、お腹イタに神経が集中していたのだ


慣れた布団に寝てホッとひと息

でもしばらくするとトイレだ


こんなことでは。。

鮨屋Gに行けそうにない


danekoは勇気を振り絞り

同居人にお願いしてみた


あの〜替わりに鮨屋Gに行ってくれない?

お友達が取ってくれたんだけど

私はもう行けそうにないから・・・


「え?あの高い鮨屋か」

と同居人、ズバリ来た


うん、ドタキャンはお友達に悪いからね


さいわい、友人Kは同居人と顔見知りであった

一緒にワインを飲んだことも数回ある

人見知りの同居人も嫌とは言わないだろう


「そんなの、キャンセルしちまえばいいのに」


と同居人はいうが、


それじゃあ予約してくれたお友達の

顔をつぶすから。

お店との信頼関係だから


これは ウソではない

鮮魚を扱う鮨屋の予約をドタキャンしないことは

食べ物好きを自称するdanekoの掟であった


いかにお腹がイタくても

掟は守られなければならない


まあこれは、鮨屋に限らない

そうやってこれまで

料理人との信頼関係を築いてきたつもり。。


お腹が丈夫なのもあったのだが(!)

danekoのドタキャン率はごく少ないはずだ

中にはかなり無理して

京都や東京を弾丸で行き来したこともある


(まったく自慢にならないけどね)


同居人はしぶしぶ承知してくれた

danekoは友人にメッセージを送り

同居人が替わりに行くと伝えた


病状のことはちょっと伝えてあったので

こころよくOKしてくれた


予約は午後6時半

残り時間はもうあまりない


同居人は鮨屋から直接

イナカの仕事場に帰るという

たしかに明日はもう月曜日


知らないうちに日にちが経っていた

タクシーを呼び

同居人になけなしの5万円を渡した


タクシー代なんかではない。


友人Kの分も払ってもらおうと思ってである

danekoと一緒ならいつも割り勘だけど

同居人なら支払うべきであろう


「カードは効かないのか?」


わからない。使ったことないあそこで

鮨屋は原価率が高そうだから

なるべくキャッシュで払うようにしてるのだ


「オレはカードでいいよ

オレはそんな食通気取りじゃないから」


と、言い捨てられて

まあ食通気取りと言われても

何も言い返せないその日のdanekoであった


とにかく鮨屋Gのカウンターを埋めるのだ


タクシーは程なくやってきて

同居人はそんなに不機嫌でもなく出かけていった

。。。