鮨屋S

もともとこの日の予約は

常連の友人T氏に取ってもらっていた


スタートは20時半

二回転する店だから

遅い時間帯はゆったりできてむしろ歓迎


初見のdanekoは

本当に楽しみにしていたのである


が、夕方になっても痛みは収まらない

それどころか

薬が切れてくると異様にイタい


まあもともと痛みにオーバーな方ではあったが

それにしても、

鎮痛剤を飲まずにはいられない


その日10回は行ったであろうトイレの中で

danekoは自分自身を見てギョッとした


まるでビョーニンである!!

(だから病人だってば)


いまや頬は落ちてげっそりとし

顔色は土気色

なによりも

体中から生気というものがごっそりと抜け落ち

化粧でもごまかせそうにないゾ


こんな女が人気鮨屋のカウンターにいたら

そして時々お腹を押さえながらトイレに行っていたら


寿司職人も他の客もドン引き間違いない


danekoは空気を読んで

この日の予約を泣く泣くキャンセルすることにした

(ホントはもう一つ

行けない理由があったが長くなるので割愛)


この日の相方は

なんと昨晩と同じ友人Kだ


とはいえ2連チャンになるので

もともと替わりがいれば譲りたいと

彼女は言っていたのだが

適切な代打の人間が見つからず


「やっぱ私が行くわよ〜」

と親切にも申し出てくれていたのだ


LINEで今晩行けないことを告げ謝ると

果敢にも一人で行ってくれるという

涙涙の友情なのであった。。。


danekoは店に電話した


じーこ、じーこ


「ハイ! 鮨屋Sです」


だ:あの〜今晩○○さんのご紹介で予約しておりました

danekoと申します


知らない鮨屋に電話をかけることがあまりないdaneko

ドキドキするゾ

しかも案件は「ドタキャン」なのだ


danekoは胃がキリキリ痛んだ

(胃が空っぽなのもある)


「はい。存じあげております」


だ:あの〜実はお腹の痛みで救急搬送されまして

それから治るかと思っていたのですが

いよいよ治らず

本当に申し訳ないのですが

今晩の予約は1名でお願いしたいのです


意外にも、

電話口の店主は感じが良かったので

よけいに申し訳なくなった


だ:あの〜キャンセル料はお支払いしますので


と言ったら、そんなこと気にしなくていいと言う


しかしdanekoは電話を切ってっから

友人Kに家に寄ってくれるようたのんだ


キャンセル料を持って行ってもらうためだ


金額は、なけなしの2万円

鮨屋Gとは違い

そんなにする店ではないと聞いているので

これで今晩店が損をすることはないはず


2万円を封筒に入れようとしたら

適当な封筒が見当たらず

お腹を押さえながら汗タラタラで探す


なぜこんな時に金封がないのだ

いや、あの部屋にはあるはず

でも、あの部屋まで行く元気がない。。


ふだんとは打って変わっての

パフォーマンスの悪さにイライラし

イタいお腹を恨んだ


京都で買っていた見栄えの良い封筒に

なんとか2万円を押し込み


次は、T氏に連絡して置かなければ

なにせdaneko痛恨のドタキャンである

(泣)